其の51 2020年4月

 地域おこし協力隊として中標津町に移住して3ヶ月が過ぎました。
 仕事・私生活共にたくさんの方々に助けていただき、人の温かさを感じながら楽しい日々を過ごしています。

 2月14日~16日にかけて協力隊の活動として、道東の冬の魅力を海外へ発信するため、3名の台湾有名インフルエンサー(SNSなどを通じて多くの人に影響力を与える行動力のある人物)にお越しいただきました。
 標津町ではスノーシュートレッキングと鮭の山漬を使ったお茶漬け作り、羅臼町ではクルーズ船から野鳥観察や昆布ヒレ狩り、別海町では氷平線ミニウォークなどを体験してもらい、後日各自のInstagramやFacebookにこの地域の魅力を配信してもらいました。
 中標津町では、冬の農地を利用したスノーラフティングを体験し、「スリル満点で目的地へ着くまでの道のりも雪原が広がり魅力的」と感動していました。その他、地元の生乳を使用したバター作りなども体験しました。
 また、観光に対しての意見交換会も開催し、中には厳しいご意見もありましたが、これまでに100回以上来日経験があり北海道にも何度も来ている参加者からは、「道東に来て現地の人と一緒にいろいろな体験をすることで増々北海道が好きになった」、「ここに来れば旅行者がイメージする’北海道’が体感できる」など、この地域で受けた感動を伺いました。
 私は現在、協力隊として観光のお仕事をさせていただきながら冬の観光の伝え方・あり方を考えていますが、今回同行した中で印象に残った言葉がありました。開陽台にて「どんなに寒くたってこんな景色があるなら全然平気。目的があれば、天候や気温は気にしない」と。

 これからは、どのような観光地にしようではなくどのように見せるかが重要であり、普段何気なく通っていた道や近所のお店が人気観光地になり得ると感じました。小さなことにでも気づけるよう常にアンテナを張りながら、この町の良いところ・温かな人間性を伝えていければと考えています。

 
(写真は台湾人ブロガー MEYさん提供)
中標津町地域おこし協力隊 斉藤 美葵(さいとう みき)