其の63 2021年8月

 みなさん、こんにちは。道東で過ごす初めての夏にワクワクしている今日この頃です。

 少し前の出来事ですが、5月20日に町営牧場への牛の入牧を初めてお手伝いしてきました。今年は5月20日、21日、24日の3日間で819頭の育成牛が入牧し、私たち地域おこし協力隊は牛たちの体重測定をお手伝いしました。

 いつも車から眺めていた牛たちは一緒くたに見えていましたが、入牧作業で間近に見る牛たちは個性豊かで、面白いことに牧場ごとで共通の特徴を持っていたりと新たな発見が数多くありました。

 ゆったりと体重測定に向かってくるものもいれば、勢いよく向かってくるもの、早く前に出たくて前の牛を押しのけてくるもの、足を踏ん張ってなかなか動こうとしないものなど本当にさまざまな牛がいました。なかには体重測定を終えて広い牧場内に入ったのにも関わらず、なぜか戻ってくるものもいたりとクスクスと笑いながら入牧作業を終えました。

 入牧を終えて広い牧場にいる牛たちは駆けまわったり喧嘩をしたり、穏やかに水を飲んだりと多種多様に過ごしていました。また、牧場の近くに鹿が現れ、絶妙な距離感でしばらくお互いを気にしながら牧草を食べている光景を見ることができました。

 入牧作業を終え、実感したことがあります。それは普段スーパーに並ぶ牛乳や乳製品は牧場にいる牛たちのおかげであるということです。当たり前といえば当たり前なのかもしれませんが、このことを強く実感しました。

 これからは牛乳を生産してくれる牛や酪農家の方々、さらに入牧作業を行なってくれる方々、牛乳を運搬しスーパーに並ぶまでに携わる方々に感謝し、考えながら牛乳や乳製品を消費していきたいと思います。
中標津町地域おこし協力隊 飯野 彩花(いいの さやか)