今回は郷土館に収蔵されている「引札」という資料の紹介です。
これは江戸時代からはじまったもので、商店や品物、売り出しなどをお知らせするという、現在のチラシ広告に近いものです。
年末年始の挨拶の品として得意先などに配られることも多かったため、縁起のいい絵柄や、歴史上の人物、美人画、最新の風俗(汽車、自転車、飛行船など)を、広告主が見本帳から好みの絵柄を選び、店の名と住所、扱っている商品を刷り込みました。これは現在、企業などが年末にカレンダーを顧客に配るのととても似た習慣です。
写真の引札は、町内の古い建物の壁紙の下張りに使用していたものです(この下には昭和22年の新聞が貼ってありました)。剥がしたあと清掃し、パソコンに取り込み修復しました。