照明器具の取り扱いに注意しましょう

 種類(白熱電球、蛍光灯、LED、HID、レーザー光)やその使用目的(家庭用、事業所用、産業用、車両用、イベント用)に関わらず、照明器具は使い方を誤ると、火災など大きな事故につながるおそれがあります。このページでは照明器具を使用する際の注意点を掲載しています。


照明器具を紙や布等で覆って使用することはやめましょう

紙や布等で覆ってはいけません

 種類を問わず照明器具は使用時、熱を発生します。照明器具の点灯中はもちろん、消灯後も、十分に冷えるまで触らないようにすると共に、照明器具の近くに可燃物を置かないようにしましょう。灯篭やアロマキャンドル等、火を使うもの、保温電球や遠赤外線ライト等の熱を発生させるためのライトは特に注意が必要です。紙や布等で覆ったり、燃えやすい物を近づけて使用すると火災につながりますので絶対にやめましょう。

照明器具は安定した状態で使いましょう

 照明器具の転倒などによって熱を持った部位が近くの可燃物に接触すると危険です。照明器具に付いている転倒スイッチは本体が転倒した際、安全のために消灯するスイッチです。スイッチをテープ等で固定して使うと器具が転倒した際に消灯せず、大変危険ですので、テープ等で固定しないようにしましょう。本体を高所に取り付けるタイプの照明器具は、本体や配線が動揺したり脱落したりすると思わぬ事故や火災につながる場合がありますので、取り付けをしっかり行いましょう。また、過度の荷重や張力が加わらないように配慮しましょう。

漏電に注意しましょう

 漏電を防止するため、水のかかりやすいところには防雨形を、浴室や洗面所などの湿度の高いところには防湿形の照明器具を使いましょう。防雨形の照明器具を屋外で使用している場合、使用環境によっては器具内に水が入ることもありますが、内部が頻繁に曇ったり結露するような場合は漏電し、思わぬ事故につながる場合がありますので、専門業者等に点検修理を依頼しましょう。

メーカー指定のランプを使用しましょう

 従来型の蛍光灯照明器具は、ランプにLEDを使用することを前提に製造されていません。既設の従来型蛍光灯照明器具の蛍光ランプをLEDランプに変える際は専門業者等に相談することが望ましいです。特に照明器具が古い場合は、蛍光ランプをLEDランプに変えることを中止し、照明器具本体をLED専用の新品にすることををお勧めします。また、照明器具を改造して使用することは、事故や火災につながる場合がありますので、絶対にやめましょう。

しゅうれんした光とレーザー光に注意

 しゅうれんした光やレーザー光は器具から離れた場所の可燃物を高温にすることがあります。どの方向に光が照射されるのか、常に配慮する必要があります。
「しゅうれんした光」
 拡大レンズや凹面鏡、球状の水槽、ビー玉、透明な合成樹脂製吸盤、水の入ったペットボトルなどに太陽光が差し込むと屈折、反射により一点に光が集まる「しゅうれん」が起こって高温となり、火災が発生する恐れがあります。普段から窓際の置物、太陽光を集めるものは、日差しの届かないところで管理しましょう。特に太陽が低く移動するようになる冬は、室内の奥深くまで日差しが差し込むようになるので注意が必要です。
「レーザー光」
 近年はレーザー光が催事などで使用される機会が増えてきました。流通している製品の中には、火傷や失明、火災につながる恐れのある出力の大きなものもありますので、レーザー光を直視しないようにし、出力を問わず常にレーザー光の危険性を認識しましょう。

照明器具には寿命があります

 日本工業規格では照明器具について、設置後10年が交換時期の目安とされています。使用の環境にも異なりますが、経年によりコンデンサーや絶縁部品、安定器等の内部部品の劣化が進むと火災につながる場合がありますので、普段から自主的に点検を行うとともに、異音、異臭が発生したり、動作が普段と異なる場合は使用を中断し、専門業者に点検を依頼しましょう。(照明器具の安全チェックシートが下記リンクにて公開されていますので自主点検にご活用ください)

 一般家庭や事業所を狙い、官公署や公的機関、大手メーカーの代理店や特約店を騙り、高額なLED照明器具の契約を結ばせる業者が確認されています。見知らぬ業者には不用意に点検の依頼をしたり、購入は行わず、身元の確認できるものの掲示を依頼し、疑わしいと思ったらすぐに断ることが必要です。しつこい営業にお困りの方や、契約後に「騙された」と気付いた方は、消費生活センター 消費者ホットライン(局番なし 188)や最寄りの警察にご相談ください。