子どもの肥満を防いで、将来の生活習慣病を防ごう!!

中標津町保健センター 健康推進課
 北海道は太っている人が多いということを、皆さんご存知でしょうか?
 特定健康診査(40~74歳を対象に行う健康診断)の結果によると、北海道は全国と比較して肥満が多いことがわかります。また、中標津町も同様です(図1)。子どもの肥満も例外ではありません。7歳頃から太り始め、全国平均体重を超えていることがわかります(図2、3)。
 肥満は各種の合併症を伴いますが、特に生活習慣病と呼ばれる2型糖尿病、脂質異常症、高血圧などの原因となり、これらは動脈硬化を促進し将来的に心筋梗塞や脳卒中を起こすリスクを高めます。また脂肪肝や睡眠時無呼吸を起こすこともあります。このような合併症を伴っていなくても肥満は膝・腰などに悪い影響を与えますので、肥満の状態を長く続けていることはよいことではありません。そしてこれら生活習慣病は大人だけではなく、子どもにおいても見られ、子どもの頃から動脈硬化は進行します。
 子どもの肥満の原因は摂取エネルギーの過剰、つまり食事・おやつ・ジュースなどの摂り過ぎ、食事内容のバランスの悪さ、さらに運動不足などによって起こるものがほとんどです。特に幼稚園・保育園の年長児の肥満ほど大人の肥満に移行しやすいことがわかっています。
 「ちょっと太っているだけ」「大きくなったら痩せるから」「食べている姿が可愛いから」「食べさせないと可哀想だから」といった考えは見直し、子どもの将来の生活習慣病を予防するためにも今から食事のこと、運動のことを考えていきましょう。               (日本小児内分泌学会ホームページ「病気の解説」参照)