甘い飲み物を控えましょう

中標津町保健センター 歯科衛生士 石塚 亜未
 生涯を通じて健康で活動的な生活を送るため、町民の皆さんと共に策定した計画「なかなか健康なかしべつ」の中に「甘い飲み物を控えましょう」という目標があります。今回、計画の中間評価のためアンケートを実施しました。甘い飲み物を毎日飲んでいる割合が若い年代で多いという点では平成23年度の調査と同様の結果でしたが、気になったのが50代~70代で増えていたことです。
 脱水予防のため水分補給に気をつけている方が多くなっていることも考えられますが、甘い飲み物の摂り過ぎは様々な病気を引き起こしてしまいます。今回は、その中でも歯の影響についてお伝えします。
◇  むし歯  ◇
 お口の中の細菌が砂糖を代謝して作り出す酸によって溶かされた歯を、むし歯といいます。スポーツ飲料や加糖の缶コーヒー、乳酸菌飲料など、砂糖のたくさん入った飲み物をよく飲む方に多い病気です。

◇  酸蝕歯(さんしょくし)◇
 細菌が作り出す酸ではなく、飲食物自体の酸などによって溶かされた歯を、酸蝕歯(さんしょくし)といいます。歯の表面が黄色く見えたり、冷たいものがしみたりします。
 通常の甘い飲み物はもちろんですが、ノンシュガーやゼロカロリーなどと表示されている炭酸水や、果汁100%のジュース、黒酢飲料などの砂糖が入っていなくて身体に良いイメージのある飲み物も、酸性度が高く、歯を溶かしやすいので注意が必要です。
 特に炭酸飲料(コーラ類やサイダー類)は、砂糖がたくさん入っているうえ、酸性度もかなり高いため、控えたい飲み物No.1です。また最近では、一見して水に見える透明の甘い飲み物が多数販売されていますが、砂糖が添加されている物が多いので注意が必要です。普段の水分補給は、水やお茶が安心ですね。