昨年12月にオープンしたばかりのスケートリンクの近くで発見された遺跡(平成13年発見)のお話です。
この遺跡は運動公園の工事において、「埋蔵文化財保護に係る事前協議」のための「埋蔵文化財所在確認調査の際に発見」、簡単に言うと「工事の前に遺跡があるかどうか探しにいった時に発見」したものです。
遺跡の正式名称は「N−03−62 中標津2遺跡」で、「周知の遺跡」として北海道教育委員会に登録されています。
スケートリンクは標津川の河岸段丘を下から数えて3段目にあります。現在、遺跡は現在2段目と3段目の境目にわずかに残るのみですが、実際の規模はもっと大きかったものと思われます。
発見された遺物は、本州では弥生時代に相当する続縄文時代の土器で、根室・釧路地方の特徴的な「下田ノ沢T式」が33点(右の写真)、石器1点、黒曜石の剥片9点で、遺構は続縄文時代の次の時代で、北海道最後の土器文化である擦文時代の竪穴住居跡が1基発見されています。
※実際には上下が分かれているためCGで復元