(中標津発)標津線西別中標津間開通式は既報通り1日盛会裏に挙行。
瓜生札鉄局長、片桐北建所長、奥田前旭川市長をはじめ、旭川、帯広、釧路、根室などから遠来の来賓200余名を乗せた下り処女列車が西別から進行。
中間駅春別駅はアーチその他で装飾され、学校生徒はじめ村民は歓喜してこれを迎え、別海村からは絵ハガキ、村勢要覧、名物えびの折詰を贈った。
列車は廣漠たる根室原野の中心中標津に着くや煙火を打ち上げ、前夜来の雨中を学校生徒、村民1000余が歓声をあげて列車を迎え、来賓を加えて地元の有志400余名、会場なる産業組合事務所に到着。
開通式は植松村長の式辞にはじまり、建設所長、札鉄局長、笠島根室支庁長、梅谷道議、管内町村長代表原別海村長、根室記者倶楽部代表、その他の祝辞、小池代議士、浅川前代議士、帯広、釧路支庁、函館、小樽、旭川商工会議所会頭、小樽新聞社、その他20余名の祝電披露あり。
植松村長から来賓歓迎の挨拶あり、零時20分式を終り、祝宴を開き、盛会裏に一時散会したが、市中は雨にもかかわらず付近村民多数にのぼり賑わいを呈した。
(昭和9年10月2日 小樽新聞より)