検診で子宮頸がんを防ぎましょう!

中標津町保健センター 健康推進課 健康推進係 脇坂 珠希

 皆さんは「子宮頸(けい)がん」という言葉を耳にしたことがありますか?最近では、テレビや新聞などで子宮頸がんという言葉を耳にする機会が多くなってきました。
 子宮頸がんは子宮の入り口にできるがんです。女性のがんとしては乳がんに次いで多いがんであり、毎年15,000人が子宮頸がんと診断され、約3,500人が子宮頸がんが原因で亡くなっています。つまり全国で、毎日約10人の方は子宮頸がんが原因で亡くなっていることになります。
子宮頸がんは、がん細胞自体がゆっくりと増殖するため、検診によってがんになる前の状態や最も初期の状態で見つけることができます。そのような状態で見つかると、子宮の入り口の一部だけを切り取る小さな手術により、がんはほぼ100%治るといわれています。
 子宮頸がんを防ぐためにはがんになる前の状態や、がんの初期の状態で見つけることが重要です。そのためには、検診を受けることがとても大切です。
 全国の子宮頸がん検診受診率は約20%です。欧米の先進諸国ではほとんどが60~80%の受診率ですので、日本とは大きな差があります。平成22年度の中標津町の子宮頸がん検診受診率は約10%でした。無料クーポンの利用によって受診率は増えましたが、全国と比較しても中標津町の検診受診率は低いことがわかります(下図)。

検診では、どのようなことをするの?

検診の流れは次のような形です。
(1)問 診
医師や看護師による問診を行います。最近の身体の調子や、病気に関する質問があります。
(2)視 診
おりものの状態や炎症が起きていないかを目で確認します。
(3)細胞診
子宮頸がんの発生しやすい子宮の入り口や、膣の表面粘膜を専用の綿棒やへら、ブラシなどでこすって細胞を採取します。短時間で行ことができ、薬や放射線を使わないので身体への負担が少ないです。
これで検診は終わりです。検診自体は短時間で済みます。中標津町では、皆さんが検診を受けられる機会を設けています。平成23年度は7月、9月、12月に検診を行います。
この機会にぜひ検診を受け、ご自分の命と子宮を守りましょう。